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劇的トイレリフォーム

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劇的と言ってもらえないだろうか・・・。

改修前のトイレは、クロスを変えたばかりであったために一見とてもキレイだったが、築40年で和式便器、床はタイル貼りで寒く、清潔なのかどうかも疑問に見える・・・。このトイレを、高齢の施主が毎日利用するための、また家の風格に合った、家主も来客も楽しい気持ちにさせる意匠への改修を試みた。
テレビとは違い、意味のある劇的な変化である。

【古市に生きる家】トイレの改修編

既存では、550mm程度しかなかった扉の有効幅。将来の介護や万一の車椅子利用を考え、有効幅を大きく取れる3枚引き扉にする。介護が必要になった時は、廊下を利用できることになる。
性能を考え、既製品を利用する事としたが、もちろん、あたかも介護住宅のようであってはならない。
本当は、窓に障子を入れたかったが、そこまでは予算的に許さず・・・。

大工がこだわり、同面で巾木を納めている。

141202021_2床は無垢材ではあるが、ウレタンコーティングのもの。
腰壁をシナ合板とし、少し強めの自然塗料をぬる。腰から上の壁は、消臭・調湿・空気清浄化効果の高いシラス壁に。荒目の刷毛引きにし、自然光や夜の照明で立体感を見せる。
これまでなかったトイレットペーパーと掃除道具の収納場所をつくる。
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手摺のない和式便器は、高齢者だけでなく、今では若者でも長く座れない。また立つ時が一苦労でもある。
クロスが貼り換えたばかりであったので、一見とてもキレイに見えるが、タイルも所どころ破裂している。

141202031_2可動式の手摺・肘掛を取り付ける。立つ時も座る時も役に立つ。
3枚引き違い扉は、室内で高齢者が倒れた時など、状況によっては、便座の背面側の扉を開けて助ける事もできる。それも有効な開口幅が広ければ、とても助けやすい。

141202032ずいぶん頑張っている70年台モダンの建物であるが、トイレの手洗いボールはこんなもの。昔の小学校の体育館のトイレのようである。もしクロスが汚れていれば、なんともみすぼらしい。
清潔感と高級感、そして高齢者にとって本当に使い易い物を作らなければならない。

14120204ここで特筆したいのは、既存の写真ではわかりにくいのだが、窓の単板貼り内枠の改修。40年前から昼間は窓を開けておく習慣であったために、端部が剥がれて浮いてボロボロとなっていた。交換の必要があるが、実は40年前のサッシは、木造なのに【外付け】でも【半外付け】でもなく、【内付けサッシ】である。なんとサッシを壁に取り付ける前に内枠をサッシに取り付け、それから内側から外壁に固定しているらしく、外壁を壊さねば内枠の解体ができない構造になってしまっている。もちろん今回は、予算的に外壁を解体する事はできない・・・。
大工の苦労にて、既存枠を可能な限りカットし、新しいタモ無垢の内枠の裏側をシャクったり、削ったり・・・。もちろん窓が壁に取りついたままの工事であるために、電動工具もあまり使えず、相当の苦労であったとの事。

リフォームは、恐い・・・。しかし、良い大工であれば、良い物ができる。

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