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2011年7月の3件の記事

天窓・・・は、暑いか・・・

110724001 自慢の天窓にカーテンを掛けた。妻より「暑いね!」という不満が出たからだ・・・。

 最近の住宅は、LDKが広い。家族全員が広々とリビングを自由に使う。

110724006 母がキッチンに立ち、小さな子供達が窓辺で遊び、父がリビングで釣り具の手入れをし、おじいちゃんやおばあちゃんが、続き間の和室でテレビを見ていたりする。

 間仕切りのないワンルーム空間で、家族がお互いの存在を感じながら生活する。やはり良いリビングとは、家族が自然とそこに集まってしまう、そんな空間だと思う。

110724005 昔に比べて住宅全体の面積が大きくなってきたってのもあるけど、他の部屋を小さくしたりなくしたりしてでも、LDKを広くしたいという希望が多い。

 でも、一つの部屋の面積を単純に大きくしていくと、その部屋の窓から離れたところが暗くなる。特に南北に長い部屋は、北側がとても暗く感じてしまう。

 窓もどこにでも付ければいいというものでもなく・・・窓の個数は、予算に大きく反映してしまうし・・・、明るい大広間を作るってのは、それなりに難しいものがある・・・。(もちろん、どこもかしこも明るければい良いというものではない。暗い部分を適宜つくり、部屋の中に物語でも作るように明暗使い分けるのが、設計者の腕の見せ所である・・・。)

 天窓を使う。

 天窓は、基準法でも3倍の明るさが取れるとしてくれているほど、光を取るには都合が良い。

110724008 北側に追いやられがちの階段室などに小さな天窓が一つあるだけでも、早朝から夕方遅くまで、照明いらずの安全な階段になる。(明るくて安全な階段となると、その壁際に本棚を付けたり、踊り場を一工夫して小さな読書スペースにしたりしたくなる・・・。)

 広くなりがちのリビングにも、可能なら(2階リビングとか・・・)天窓を使う。10万ルクスの照明器具を天井に付けたようなものだから、小さな天窓1つか2つで、非常に明るいリビングになる。

 単純に部屋を明るくしたい時は、部屋の中央に天窓を付ける。窓から入ってくる光の跡を動くインテリアの一つのように使うなら、部屋の北側の壁に近づけて設置する。安定した光がほしいなら、北斜面の屋根に付ける(南斜面だと、直射日光が入りすぎ光量が安定しない。)

 我が家にも、リビングの中央に天窓が・・・。夏は暑いかもしれないと思いつつも設計に入れた。

これが良い・・・!

110724004_3 明け方の天からの光は、真っ暗だった部屋に【青の世界】を造っていく(これは言葉では説明しにくい・・・)。昼に入る日差しは、1日のゆっくりした時間の変化を感じ、夕方は遅くまで照明を点ける必要がない。

 冬は積り行く雪を下から見る事が出来るし、雲が流れる秋の空をボーっと眺める瞬間も大好きだ。なかなか天窓を通して星は見えないが(天窓に付く夜露や汚れが邪魔をする・・・)、満月の月夜は、リビングが月の世界になったようにさえ感じる。

 南斜面の屋根につけたが、おかげで冬の日中は暖かく、夏も風通しの最も良い場所だったせいか、今まで私は、あまり暑いと感じた事はなかった。

110724002_2 しかし、『暑いね!』という意見が上がった・・・。フッと見ると、妻がワークスペースにしているデスクに、直射日光が当たっている・・・。今年もエアコンを使わない2階リビングの一角。いくら風通しが良いとは言え・・・そりゃ、暑そうだ・・・。

 つまり、天窓の配置には、十分な検討がいる。夏にダイニングテーブルやワークスペースに直接日光が当たるような計画は、いけません・・・(設計した時は、そこは植栽がくるつもりだったんですが・・・)。

110724003_5 まっ、そこでカーテン登場!天窓の四隅にフックを付け、あまっていた布でフワッとカーテンを付けた。今回は遮光が目的ではないため、暗くなり過ぎないように、薄めの生地で・・・。秋になり暑さがひと段落したら、ハズしても良いし、垂らしておいても良い。

 なんとなく山小屋風のリビングの天井が、ちょっと海の家のような感じになったかも・・・。季節を感じるインテリアって、こういう事じゃないかとも思う。

110724007_2 これは設計ミスか・・・。妻とは言え、設計時に「暑いよ!」と言う事は説明している・・・。でも、非常識な程度でなければ、暑さは生活の工夫で吹き飛ばしてほしい・・・。

 気づいてないかもしれないけど、暑さの苦労の何倍も、この天窓は、この家とこの家族のために、すばらしい情景と微笑みのある時間と空間をもらたしてくれているんだ・・・と言い訳した・・・ブツブツ・・・・・。

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にっぽん力に、嬉しくって・・・!

110718001 ブツブツ言えるようなことじゃない!現実か非現実か・・・。なでしこジャパン、世界のトップに・・・!

 昨夜は、6年生の息子が静岡遠征から夜12時に帰ってきて、寝たのは1時くらいだったか・・・。3時45分に起きれるかなぁ・・・なんて・・・。

 かろうじて3時40分に起きて、でも所々でウトウトしていたら、アメリカが先制・・・。

 しかし、それからかな。目がさえてきた・・・。

 延長後半で、あんな形でまた追いつくか・・・!決めるべき人が決めるんだ。きっと選手全員の・・・、日本人全員のパワーが、あのコーナーキックに集中したんだ・・・!

110718002 サッカーで、世界のトップだぜ・・・。信じられない・・・。でも、ライブで見た・・・。本気で応援した・・・!

 【にっぽん力】。まだまだあるんだ。ちゃんと証明されたんだ。

 PKの前で、監督も皆も笑顔をみせたのが、とても印象的だった・・・。つまり、堂々とぶつかって行けって事か・・・。

 辛い事も苦しい事もいろいろあるけど・・・。日本だって、私だって・・・。しかし、信じて頑張れ。今を受け入れて、打開しよう・・・。

 ブツブツ言っている場合じゃないぞ。・・・やるか・・・ブツブツ・・・・・。

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エアコン・ゼロ・ミッション

110705004   エコエコアザラク、エコエコアザラク・・・。

 恐がりの私は、幼い時とっても嫌いな漫画だった。なのに結構人気で、友達の家とかによく置いてあって・・・そこのお兄ちゃんとかが読んでたんだろうけど・・・、その漫画が置いてある部屋には近づけなくて・・・。まことちゃんでさえ嫌いだったのに・・・。

 しかし、いま世の中はエコの時代・・・。そうエコエコアザラクとは・・・・・関係ない・・・。

 一般住宅の電気使用量の割合は、この時期、やはりトップはエアコン。2位に冷蔵庫。3位に照明器具等なんだそうだ。じゃぁ、エアコン消せばいいのか・・・。

110705005_2 たぶん答えは、【イエス】なんだろう・・・・・。

 でもねぇ・・・。暑くて病気になってしまったら意味がない・・・。熱中症で倒たら病院で余計なエアコンを使う事になってしまうし、暑くて夜の快眠が出来ないとしたら、仕事の能率は下がり、余計な労力と電力を使うことになってしまう。

 しかし、我が家では、今年も今のところまだエアコンを使っていない。というか、2、3年前からコンセントが抜かれたままになっている・・・。とりあえず建築家なんで、建築の力でエアコンを使わないエコな生活を実践してるのだ・・・。

110705007 【涼しい】と思えれば、エアコンはいらないわけだ。【涼しい】とは、部屋が暑くなく、程良い風を感じる事・・・。

 部屋を計画する時、いつも太陽サンサン!なんて部屋が良いとは限らない。子供部屋や寝室なんて、実は最も太陽が不要なのかも・・・。

 まぁ、冬の事を考えれば、リビングは日当りが良いのが理想かもしれない。暖かい部屋に自然と家族が集まる。いろんな意味で素晴らしい・・・。

 客間や和室なんてところは、特に直射日光は避けたい。畳が焼けてしまうし、障子やフスマだって変色が早い・・・。

 ほしいのはまず、低くて深~い軒・・・。90cm以上は出したい・・・。深い軒は、夏は部屋まで直射日光を運ばなく、冬には、部屋の奥まで太陽の恵みを連れてくる。

110705006_2 そして、風が良く通る窓。できれば対面する2方向に窓がほしい。南側に深い軒(庇)に続いた掃き出し窓があるとして、北側には、大きな掃き出し窓は無理でも、少なくとも地窓を・・・。地窓とは、床面のレベルに合せた窓の事。

 小さな窓でも、北側から入る風は涼しい。大きさは、極端に小さくなければ、小さい方が風の流速が早くなって、余計に気持ちが良いのかもしれない・・・。

 外断熱、通気工法・・・。1階に土間になる部分を多く作る・・・。建物の南庭の植栽を上手く計画し、緑の中を通過した涼しい風を取り込む・・・。などなど、建物から【涼】を得る方法は、ほかにもいくらでもある・・・。

110705001 ここに少し電化製品の力を借りる。扇風機である。

 エアコンの設定温度を2度上げても、扇風機を上手く使えば同じだけの体感温度を得られるそうだが、エアコンを使わないとしても、室内に廻る風を上手く作る事によって、窓から入ってくる風も多くなったりする。

 先日、今年のこの非常に暑い夏のため、我が家も扇風機を増やそうと探した。しかし、エコ・節電ブームで、今はどこも売り切れ!そしたら近くのカーマホームセンターで1980円で売り出しが出たんで、開店前から並んでゲット!数十個あったものが45秒ほどで売り切れた。

 なんとすばらしい・・・!仕事場で足元を涼しくしただけで、無茶苦茶気持ちいいではないか・・・。まったくエアコンいらずである。

110705002 これにさら保冷材の入ったアイススカーフなんて使ってみた。水にぬらしてからよく水気をとり、少し冷凍庫に入れておく。汗なんか、引っ込んじまうぜ・・・!

 ・・・ウ~ン・・・。なんか、相当貧乏な事務所に思えてきた・・・。今回のブログは、事務所にとってはマイナスイメージだったかなぁ・・・・・。

 ちなみに、当事務所でも、お客様がいらっしゃった時にはエアコンを入れております。御心配なさらずに、お越しください・・・。アイスコーシーも出しますし・・・。

 「エコエコアザラク」ってバスク語だっていうじゃないか・・・。バスクと言えば、スペインとフランスの間に連なるピレネー山脈を、スペイン側に降りてきたところの地域。スペインともフランスとも違う独特な文化を発展させたすばらしい地域だけれども、今はスペイン領だから、それを聞いたら、なんとなく親近感がわいた・・・!

 でもね。やっぱりこの言葉は、ちょっとゾッとする・・・恐がりのトラウマで・・・。背筋が涼しくなって、スッと暑さを忘れる・・・。うん、エアコン・ゼロ・ミッションの一つの秘策として使えそうだ・・・ブツブツ・・・・・。

 

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