宇宙船ムーン(修正前版)
40年近く前に母に買ってもらった弁当箱である。今は、下の息子が使っている。
マテリアルはアルミ。人類が発見した最も高機能な金属。40年経っても形状を変える事がない・・・。
40年前と言うと、1971年・・・。あのジョン・F・ケネディが、アポロ計画を発表して10年。夢と希望、ロマンの象徴である月に人間を送り、無事帰還させるという大目標をやってのけた、あのアポロ計画・・・。1971年には、アポロ15号が月面車を使って本格的な月の地質調査を開始した。
つまりこの弁当箱は、その当時の地球人の最も関心のあるテーマを表現しているのだ。
とすると、例のチョコレートも思い出す。超安定形である『三角形』を、最も軽度の麻薬と言われるチョコレートに結びつけた。
1969年、アポロ11号イーグルが初めて月面着陸を果たし、その年に発売されたアポロチョコレート。この形には、人類の未来に対する不屈のチャレンジ精神と、一方で安定した社会を求めながら、薬物による精神安定に逃げてしまう心の弱さが表れているのか・・・。
ニール・アームストロングは言った。『これは人間にとって小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である・・・。』と・・・。
彼は月に降り立った。以降、月を訪問した人類は18人。しかし、なぜ18人だけなんだろう・・・?
1961年~1972年まで行われたアポロ計画は、人類の威信をかけて、莫大過ぎる資金を投じられたハズ・・・。アポロ17号までに6回も月面に着陸したが、なぜ月の開発をそこでやめてしまい、それ以降二度と月に行かないのだろうか・・・?
アポロ12号は、月から岩石を持ってきた。推定する石の年齢は、200億年と言われた・・・。あれっ・・・?地球の年齢は46億年、宇宙の年齢も127億年じゃなかったっけ・・・?
まぁ、12号は1969年の事だから、200億年という数字は考え違いだとしても、どうも地球の年齢(太陽系の年齢)よりもずいぶん古いらしい・・・。月に落ちた隕石でも拾ってきたのか・・・。
月は、いつも我々にウサギを見せている・・・。地球の1/4という大きな直径の星が、地球から38万キロ先で、いつも我々の方をじっと見つめているのだ。
つまり、月が背中を我々に見せる事はない。月の自転周期と公転周期が全く同じだからなんだとか・・・。地球が消滅するまで、永遠にウサギの方が見えるんだそうだ・・・。
自転周期と公転周期が全く同じ・・・。ウキペディアを読むと、珍しい現象ではないらしい。
しかしね・・・。我々地球にも『うるう年』とか『うるう秒』なんていう微妙な時間差が発生するのに、月のウサギはほんの少しもずれる事なく、少なくとも地球の年齢の46億年間、ずっと地球を見続けてて来たんだろうか・・・。
月は、実はとっても軽いのだそうだ。そして、表層地盤の中の数十キロのところは、固い金属質の鉱石で覆われているという・・・。
アポロ12号が月に『月振計』というのを設置した。月のいろいろな振動を読む機械だ。
アポロ達は月から離れるときにブースターというものを切り離して月に落して行くのだが、その月振計により、ブースターが月の大地に衝突する時の震動時間が、異常に長い事がわかった。
つまり、「月の中は空洞なんじゃないか・・・」と考えられている・・・。少なくとも、マグマのような高温の地殻反応もないと・・・。
月の裏側には、クレーターがほとんどない・・・。あのアパタ顔の裏側は、ケッコウ美人らしい・・・。アポロ達は、月と地球を8の字に廻る旋回軌道を利用しているので、基本的には月の裏側にしか降りられなかったハズ・・・。
クレーターが少ないという事は、裏側には隕石がほとんど落ちていないという事・・・。なのに、彼らが持ち帰った月の岩石は、偶然にも遠い宇宙の果てからやってきた隕石を拾ってしまったような結果が・・・。
アームストロング船長を始め、月に降り立った全ての宇宙飛行士たちが、公式か非公式かは知らないが、UFOを見たと言っている・・・。月面に人工建造物を見たとか・・・。
・・・だんだん見えてきた・・・。
『デススター』だ・・・!
ダースベーダーが乗ってきた、銀河帝国の最終兵器『デススター』・・・。地球規模の惑星を一撃で破壊する事ができる『スーパーレーザー』を搭載している人口の星・・・。
月は、遠い宇宙の果てからやってきた侵略者の地球を攻撃するための大型宇宙戦艦なのか・・・。ある日、一撃で地球を破壊する日を待っているのか・・・。
あるいは、遠い宇宙の地球型惑星に住む人類型の宇宙人が、陽子の衝突により惑星が生まれ、更にごく少ない可能性から生命が誕生する可能性がある星を探し出し、一つの星の誕生から消滅までを観察するための宇宙研究ステーションなのか・・・。
そういえば、デススターは月にそっくりだと思った事がある・・・。
超大型宇宙船「『ムーン』・・・。宇宙の果てからものすごいスピードでやってきた時にぶつかった小惑星の跡をアバタのようにこちらに向け、太古の昔からずっと我々を監視している・・・。
すでにNASAはその事に気づいてしまった・・・。戦って勝てる相手ではないと知ってしまった・・・。
月をあきらめただけじゃない、すでに地球をあきらめたのかもしれない・・・。宇宙開発は、我々の想像しないところで進んでいく・・・。
弁当箱に描かれた宇宙飛行士は、青い地球を後ろに見て何かを探しているようだ・・・。人類が、いや選ばれた極わずかの人類が、移り住むべき新しい場所を・・・。
冗談話のようで、マジメにこんな事を考えている人がいるらしい。・・・私ではない・・・。ただ、国家レベルで本当にこんな想定しているとか・・・いないとか・・・。
40年前のアルミの弁当箱・・・。まさか息子が使うなんて。ちょっとうれしい・・・。
父は、このカワイイ子供達を、地球外生命体から守らねばならないのか・・・。父の仕事は大変だ・・・ブツブツ・・・・・。