« チムチムチェリー | トップページ | 101回目の・・・・・大失敗! »

愛しのエスパーニャ

 この意図のないブツブツブログも、今回で100回目。気負って気負って何を書こうか考えて、結局何も浮かばない・・・。

101105002 いい事なのかどうなのか・・・。忙しく、暇なく、でも金なく・・・。あの大好きなスペインの大地を離れてからはや12年。二度とふたたび訪れる事が出来ない・・・・・。帰国の時は、「いつか自分の事務所を開設したら、年に何度もスペインとの往復ができるような仕事を・・・」なんて、やはり夢でしたか・・・。

101105008 しかし、あの頃からすると、えらくスペインが日本にとってメジャーになったおかげで、いつでもスペインワインも飲めるし、ハモンイベリコも食べれるし、毎日のようにリーガ・エスバニョーラのサッカーの結果もテレビでやってるし、まぁ、スペインを忘れる事はない。グーグル・アースを見れば、カディスの行きつけだったレストランまで見れてしまうし・・・。

 でも、違うんだなぁ。やっぱりあの空気が吸いたい・・・。あの空気の中で、あのニンニクとオリーブオイルたっぷりの料理を食って、冷たーいヘレス(シェリー)が飲みたいのだ・・・!!

 という事で、第100回目のブログってことで、まぁ、今日は大好きなスペインの思い出をブツブツっと書いてみようか・・・。一人でスペインの海を思い出して・・・。(知らない人が見ても、おもしろくもクソもないかもねぇ・・・。まっ、自己満足の世界ですから・・・。)

 地中海性気候の代表のような国。夏、雨少なく乾燥し、太陽の日射をまともに受けて温度は暑いが心地よい・・・。内陸側では、冬はおそろしく冷たい北風が吹抜ける。しかし海岸側は比較的温暖。 山側(内陸側)のスペインも最高だけど、やぱり彼(か)の国は海がいい。

101105001 私のスペインは、この窓から始まった。言葉もわからない、文化も全然違う国に、ある日突然降り立つ。なんちゅうか、不安っていうのか、どうしていいのかわからない。会社もやめたし将来だってどうなるかわからんし。「さあどうしよう・・・」の最初の朝は、この窓だった。

 渡西前に連絡をつけたマラガの語学学校の寮というか寄宿舎というか、ともかく数人の生徒が一緒に寝起きする共同のアパート。実はこの数年後に結婚した妻も、私が渡西する数ヶ月前に、同じ窓でスペインでの1日目の朝を迎えた。ン~、思い出の窓になってしまったな・・・。

101105005 マラガは地中海沿岸の町。ガキの頃は異世界だった【地中海】なんて言葉。海そのものは、志摩の海とかわないような気もするが、さすがリゾートで飯を食っている国。ビーチが楽しい。水のように酒を飲むし、魚はうまいし、人はあくせくしてないし・・・。

 夏は平日だって、ご覧のとおり。海岸は若者もガキも年配者も、みんなおのおの楽しみながら日光浴。海も青けりゃ空も真っ青・・・!

 ジブラルタル海峡からも近いこの町は、風はタリファの街のように吹かないが、旨い魚の宝庫である。スペインは、ヨーロッパでもっとも魚を食べる国民。日本ほどではないのだが、ともかく魚料理が旨い。(肉料理は、日本に比べるとまだまだかなぁ・・・)

101105003 1年後、セビージャの知人ルイスが、夏のバケーションで使うカディスの別荘を、秋・冬・春と住まないかと言うんで、その話に乗った。別荘と行っても、ボロボロのアパート。ただし、カディスの街中から10kmも続く白浜ビーチのまん前というロケーション!

 カディスに住むためには、学生ビザに書かれている学校を変えなければならん。これが四苦八苦・・・!

 街中には日本人は住んでいないような所だし、学費が安くてビザが下りるような語学学校もないもんだから、カディス大学に潜り込む。

101105004 潜り込むたって、本当に裏口からそうっと潜り込んだらビザが取れないから、日本での大学の単位やなんやらを外務省を通して取り寄せて、編入申請。

 ところがこれ、ここがスペインらしいところ。審査に2年を要し、それまでの間は聴講生として在学していいよだって・・・。そして2年後に来た結果は・・・。日本で大学を卒業してしまっているので、申請は不許可だと・・・。

101105007_2 おかげさんで、カディスで過ごした2年間。毎日毎日アパートのベランダから、昼は真っ青な大西洋の水平線に落ちる夕日を眺めながら「呑む!」なんて生活を繰り返させていただきました。いい国だよ、まったく。

 毎日を只ダラダラと過ごした・・・という訳では、もちろんない。語学の壁に悩まされながらも、スペインという国を通して建築と文化を学び研究した日々は、今の建築家という職業にとても役に立っている。

 ある意味日本によく似た海に囲まれた国スペイン。ただし、北にはピレネーの向こうにヨーロッパの列強国が控え、南にはジブラルタルの向こうに紀元前数千年前からの偉大な文化をもったイスラムの攻勢を感じ、その中での入り混じった文化と環境で現れた建築物たち。いやその建築物を生み出した人々の生活を、ずいぶん見て回った。

 異国でめぐり会う方々は、日本でのそれとは比べ物にならないほどやさしく、そして大きな影響を私に与えた。故永川玲二先生や、外尾悦郎さんの熱い言葉。あのフセインと一緒に仕事をしたという男、アンブロシオ。空手を学ぶ学生フランシスコと彼のご両親の親切。日本語とスペイン語を教え合うインテルカンビオをした女性ノエリア・・・・・。日本食が食べたくなったら、どんな時でも美味しい料理を作ってくれたアツコさんとアントニオ。カディスの家を貸してくれたルイスとモンセが食べさせてくれた数々のチーズも忘れられない。

101105006  あぁ~行きてぇ~!スペイン行きた~い!でも今度は家族で行きた~い!ひとりはイヤよ~!みんな、一緒に行こう~!!

 しかし、子供達にこんなカッコは見せられんなぁ・・・ブツブツ・・・・・100回目の・・・・・ブツブツ・・・・・。

 

 

|

« チムチムチェリー | トップページ | 101回目の・・・・・大失敗! »

03.スペイン大好きブツブツ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« チムチムチェリー | トップページ | 101回目の・・・・・大失敗! »