チムチムチェリー
チムチムニィ チムチムニィ チムチムチェリー
わたしは煙突掃除屋さん
チムチムニィ チムチムニィ チムチムチェルー
まちいちばんのかほう者
みなさん聞いてくださいな
煙と灰を友として
一日働きつづけても
広い広い世の中に
こんなのんきなことはない
足のさきから頭まで
すすをかぶってまっくろけ
それでもゆく先ゆく先で
煙突掃除は大かんげい
わたしの住まいは雲の中
煙うずまく煙突の
星の間近いてっぺんは
ロンドン塔より まだ高い
なんてすてきな そのながめ
チムチムニィ チムチムニィ チムチムチェリー
わたしは煙突掃除屋さん
さあさ みんなで 歌いましょう
ウララララララ チムチム チェルー
チムチムニィ チムチム チェリー チムチェルー
音楽から想像すると、なんか暗い 悲しい物語かと思っていたら、実は煙突掃除屋さんは、気楽な商売だ!なんていう、植木等系の内容だった・・・。
もうすぐ冬がやって来る。冬が待ち遠しいというのが、薪ストーブ好きの良いところ。今年の薪は、去年の冬が来る前から用意を始めたもの・・・。でも、煙突掃除をしなければ、大好きなストーブ生活も始められない。
前回の煙突掃除は2年前。今どきの煙突は二重(二層)煙突になっているから、ススやタールがそれほど溜まらないそうだ。二重の煙突の中にある空気層や断熱材のおかげで、煙が結露する前に排出されるためだ。
とは言え、煙突に溜まるタールは煙道火災の原因。使用の頻度にもよるが、毎日使うなら、2年に一度はソージすべきところ。・・・・な~んて言いながら、実は前回は、煙突掃除屋さん(?)のチムニーの野村さんに頼んでしまった・・・。
今年はどうしよう。っと、野村さんに相談したら、自分でやりなさいと怒られた。お金がもったいないって・・・。(あなたが稼ぐんでしょ・・・!)
しかし、こんなに簡単だったなんて・・・!
ワイヤーブラシを、先週の薪集めの時にチムニーに寄って購入。本日昼食の後、突然思い立って初めての煙突掃除開始。
注意事項が一つだけあると聞いた。屋根から落ちるな・・・!という事ではない。
バーモンド・キャスティングのイントレピットⅡという我が家の愛機は、煙突の根元にコンバスターという触媒がついている。触媒とは、1次燃焼が終わった後のまだ不完全燃焼状態の煙を更に熱を加えて完全燃焼させる。そういう役割をさせるところ。
これが意外にもろいもので、煙突ソージのワイヤーブラシを勢いよく突っ込みすぎると、グチャっと行ってしまう。行ったら最後、数万円・・・!
そこで、まず、バイパスダンパーを開いてダンボールを突っ込む。これで、コンバスターを守りながら、落ちてきたススは、すへて燃焼室にすべり出す。
そうしたら、ブラシの段取り。我が家は屋根からストーブまでの距離が短いから、ブラシヘッドに柄を3本継ぎ足しでOKかな・・・。(と思ったら、あと数十センチ足りなかったけど・・・。)
屋根にハシゴを掛けて上る。煙突のトップの中にある蓋を外す。ブラシを突っ込む・・・。すごい。一回突っ込んだんだけで、ザザザっという音とともに、ススがすっかり落ちた。
屋根の上はこれで終わり!後はフタを戻して、煙突の廻りをお掃除して、屋根から降りる。
我が家の屋根は、勾配が緩くてよかった。とんがり屋根のお家は、こうは簡単に行かない・・・。
後は、燃焼室に落ちたスス掃除。いつもの灰かきと同じ。ガラス扉の掃除をして、ネジやガスケットを軽くチェックして・・・おわり。
ちゃんとメンテするなら、本体も煙突もある程度分解し、掃除機で吸い込み(完全に種火がない状態で・・・)、ガスケット交換、黒の鋳物なら少々塗り直して・・・くらいですか・・・。
手際が良ければそこまでやっても、1~2時間かな。
ほ~んと煙突掃除屋さんは気楽な商売だ。身体は真っ黒になるけれど、景色の良い屋根の上に登って、サササっと掃除して、そんでもって家族に感謝されるんだもんね。
・・・と、昔はそれほど簡単なものでもなかったらしいが・・・。煙突も今のような細くて効率の良いものでないし・・・。本当にサンタクロースが入れるくらい大きかったしね。
だいたい、高さもハンパじゃない。石の建物の国は、2階建てとかじゃないから・・・。ロンドン塔より低くたってねぇ・・・。
メリーポピンズで歌われたチムチムチェリー。映画ではとても明るく歌われているのに、暗い感じメロディイメージがあるのは、映画が生まれた60年代の時代背景からくるらしい。アメリカも日本も高度経済成長の真っただ中。労働者達には、厳しい苦しい現実も、今以上に多かった。というより、今の比にならないか・・・。
そんな時代を、明るく楽しく生きていこう。大切なのは、いい会社で働いて、たくさんお金を稼ぐ事じゃない。家族が一緒に笑い合って生きていく。いかにもディズニーのテーマらしいが、一つの煙突がそんな事まで教えてくれるなんて、素晴らしいじゃないか・・・。
冬場に薪ストーブを主暖房にして生活している人たちは、そんな事をよくわかっている人たちが多いように感じる。
田舎に暮らしているってだけじゃなく、「ちゃんと生きる事」の大切さを、身体を張って生活しながら理解して、そしてそれを子供たちに教えていく。
家族が一緒に苦労して、家族が一緒に笑い合う。
だから、稼ぎが少なくても・・・・・許される・・・かな・・・・・ブツブツ・・・・・。
・・・・・今回、エッセイブログの99回目。次回は第100回・・・・・。