固い奴だ。
ブッ叩いてやった。あまりにもしつこいんで・・・。思いっきり体重掛けて、何度も何度も・・・。
もちろん勝った・・・。負けるもんか・・・。なめんなよ・・・。ただ、もうヘトヘトだけど・・・。肩も腰も痛いし・・・。
ケヤキですよ、ケヤキ。スカッと割れる奴は良いんだけど、樹の芯の方が焦げ茶色系のなかなか良いブラウンになっている奴は、固くて・・・。刃が入っても、繊維が絡み合うようにシツコクて、スカッといかない。下手すると、4ッ割するのに、20発くらい叩かないといけない・・・。
昨日は、早朝から片道2時間かけてもうすぐ竣工の現場へ。現場の最後の取りまとめをやって、検査済証も問題なく引き取って、夕方事務所に帰る。そしたら今度はすぐに、山の方へ20kmほど走ったところまで薪をもらいに行く。なんか、この時期は、仕事もだけど薪作業がホント忙しい・・・。春だというのに寒いもんだから、来年用の薪までどんどん使ってしまうしね。また薪棚が心細くなってきたのだ。
そして今朝は、朝から1時間半ほど薪割り。【義眼のラゲッティ】にウチまで薪割り機を持ってきてもらうわけにはいかないので、斧を研磨して、手割り。ヘッドの重みに体重をうまく乗せ、割る瞬間にスッと腰を下げる。腰を入れると言った方が的確か・・・。
この時、やはり左手の軸が重要。スポーツと同じ。右手はコントロール。筋肉は重要だが、筋肉で薪は割れない。ぶれない軸と刃を当てる部分への集中力。邪念があってはダメ。石川遼くんでも、バックスイングの時のシャッター音で怒る時がある。彼よりは少しお腹が出ているが(関係ないか)、気が散るような環境では薪割りはできない・・・。
インパクトの瞬間に刃が丸太に対して水平になっている事を注意し、見事に割れた瞬間の映像をイメージする。ここでその邪念や疑問が入ると、節や虫食いのある丸太は、割れてくれない・・・。
虫食い。これが難しい。出来れば虫食いのある薪は手にいれたくない。しかし、問答無用に車に積み込まなければならない事もある。
割った丸太の中にキクイムシという幼虫がいる事がある。申し訳ないが、ブチュっと潰してしまう事もあり、それもあまり気持ち良くない・・・。虫によっては、木をボロボロにしてしまい、そういう薪は扱いづらく、室内に入れるのもはばかられる。
またそういう木には、ゴキさんが住みつく事がよくある。おそらく薪棚に収まってから住みつくんだろうが、苦労して割った薪からゴキさんが出てくるととても腹が立つ・・・。
薪割り生活が始まってしばらく、虫さん達は木の柔らかいところを食べるんだと思っていた。しかしこれは、我々現代人の食生活を勝手に虫さん達に置き換えて考えた、私の身勝手だ。昔の人は固いものをよく食った。彼ら虫さん達もまた固いところがお好みだ。
という事は、虫食いの大きな穴があるような丸太は、実はとても固くて、なかなか割れない。渾身の力を込めて20発。なんて事がよくある・・・。(薪割り機なら一瞬なんだけどなぁ・・・!!)
虫食いは、コナラやカシとかが多い。キクイムシにとって最高なんだろうね。カブトムシや、カミキリなんかもコナラ、クヌギで成長するし・・・。まぁ、サクラやケヤキでも虫の跡を見る事はあるが、ナラの虫食いは、虫のいた部分が真っ黒になっていて、とても固い。
しかし、まぁ、細かく割りにくいのだが、固いもんだから燃やしてみるとなかなか高温で安定した良い燃え具合いだったりもする。固いものは、体に良いってことか・・・。
今日から新年度の始まり。朝からバリバリやらなければならないところを、結局薪ストーブ話のブログ書きで昼を迎えてしまった。
サクラの季節。現場の裏山のサクラで、しばしのお花見を・・・。
ピンクの花がきれいだなぁ・・・。枝ぶりがいいなぁ・・・。春の引き締まった気持ちになるなぁ・・・。燃やしたら、いい匂いになるかなぁ・・・。これ一本で、何日くらい燃やせるかなぁ・・・・・ブツブツ・・・・。いかんいかん、また木を見ると、薪にすることばっかり考えている・・・・・。
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