田舎の空のオリオン
オリオン座流星群が見える。1時間に50個を超える流れ星が見えるという。妻に教えられて、空を見上げた。
3000年前にハレー彗星から放出された塵だという。夜空に光る星の光は、何万光年も昔に発せられた光もあるんだから、3000年は若い方か・・・。しかし、不思議だ。3000年前を、今、自分の家のウッドデッキに寝転んで見るなんて。
世界最先端のなんとか望遠鏡では、137億年前の光が観測されるという。そこで宇宙の年齢が137億歳だという事になる。意味が解るような、解らないような・・・。
でもまぁ、初めてスペイン語聞いた時のように、さっぱりわからん話だったが、スペイン語も慣れてずいぶんわかるようなったように、137億歳の意味も、最近少しわかりだした・・・。
深夜12時ごろから、ダウンジャケットを着こんでウッドデッキに出た。6年半前にやってきたこの街は、十分田舎だというのに夜の空が明るい。都心のそれとは違うけれど、生まれ育った故郷では、空はもっと真っ暗だった。冬の塾の帰り道、いつも空にはハッキリとオリオン座が輝き、でもそれもあまりにも当り前の光景に、なんの感動もしていてなかった。
夜11時頃は薄い雲があったのに、なんと12時を過ぎると雲がなくなった。海辺の工業地帯の光のせいで、南東の方角に見えるオリオンの光は、まだ今一つハッキリしない。しかし、オリオンの周りだけに流れ星が見えるわけではないそうだ。空のいろんな所を見ているといいかも、っと。首も痛くなってきたんで、ゴロッ仰向けにころがった。
アッと!一つ。しばらく時間をおいて、アレッと・・・!一つ。1時頃までの間に、6個の流れ星を見た。人生の折り返しも過ぎて、初めてだな、1日にこんなに見たの・・・。
酒でも飲みたいな・・・。いいツマミだ。でもまぁ、今からこんなところで酒飲んで寝ちまったら、凍死するな・・・。ダウンジャケット着ているったって、下は寝巻だし・・・。
ガキの頃見た夜空は、今見える数の5倍、イヤ10倍くらいは星が見えたような・・・。21歳のころアラスカで見た夜空は、さらにその10倍の星があった。夜空に星が輝くのは当たり前で、毎夜その星を見て、いろんな想像をしたもんだ。
思い出の夜空の写真なんて無いんで、そのアラスカで見たオーロラの写真でも載せよう。実際にはカナダだったかな。夏のオーロラだ。
漫然と力強く夜空をうごめくその姿。透明な空気の間を貫くように、次々と現れる。
流れ星は、母のように静かに我々を包み込む星空に、突然チラッと現れる妖精のよう。
オーロラは、力強い父のように、とてつもない大きな力で、次々にやってくる困難を跳ね除ける。
しかし、どちらも日常の生活をただ一生懸命生きるだけの我々にとって、とてつもない非現実の、そして何か心躍るような、ちょっと得したような、そんな気分にさせてくれる。
昔話の、本当のようなウソのような神話がくっついて、最先端の科学の理屈がくっついて、しばしの宇宙旅行に連れいてってくれる。
今夜もごろっと寝そべろうか・・・、深夜の四日市で・・・。しかし、これでインフルンザになったら、怒られるか、嫁さんに・・・・・ブツブツ・・・・・。
| 固定リンク
「07.星空ブツブツ」カテゴリの記事
- 大作B級映画の楽しみ方(2022.08.24)
- 月はどうやってできた・・・?(2016.06.29)
- 宇宙船ムーン (修正版)(2015.10.07)
- 宇宙船ムーン(修正前版)(2011.05.18)
- 本当の、最後のミッション(2011.01.08)