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2009年5月の5件の記事

太陽の花

090529002_2 5月に入ってから、非常に異常に忙しい。忙しい時ほどブログとか頑張って書けたりするんだが、それも先週あたりから難しくなってきたな。眠いし・・・。

 ふとパソコンの写真データを見ていたら、大好きなあの国の、ひまわりの写真が目にとまった。素晴らしい。心が癒える・・・!

 スペインといえば、大草原の延々に続くひまわり畑をイメージする人は少なくない。しかし、スペインのどこにでもある風景という訳ではなく、まぁアンダルシーアに多いのかな。

090529001_3 それも、マラガ近郊ではあんまり見なかったような・・・。コルドバに向かう道筋に、はるかな地平線まで続くひまわりの絨毯があったように思う。

 幼いころ、ひまわりは朝、東を向き、太陽の移動と共に昼に南、夕方には西を向くように習った気がする。しかし、スペインでは、朝のすがすがしい光をたっぷりと浴びたひまわりは、昼にはなぜか北を向いてしまう・・・。暑すぎてまいったもんで、種子を守らなきゃならないかららしい。

 それでも、スペイン語でひまわりは、Hirasol(ヒラソル)と書く。ヒラは、廻る・首を向けるという意味。ソルは太陽。太陽に向かって首を向ける花。日本語と同じなのだ!

090529003_2  広大なひまわり畑で、少女がチラッチラッと頭を出しながら走り回っている姿は絵になる。まるで映画のワンシーンだ。

 しかし、ひまわり畑からオッサンが出てくる姿は、絵にならんな。なんでだろ・・・?。【ひまわりと私】。シャガールの絵のようなワンシーンなのに・・・。・・・ブツブツ・・・っと。

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ナベサダ

090518001_2 この人、76歳。そんな風に見えますか?まぁ、ナベサダを知らない人には、写真からだとそんな歳に見えるのかもしれない。私の永遠のアイドル【渡辺貞夫さん】だ。

 中学に入ってFMというものを聞きだした。洋楽も好きだったが、なぜかJAZZにハマってしまった。ウチに幾枚かのJAZZのレコードがあって、いつの間にかその影響を受けたようだ。でもあんまり家にいなかったオヤジが音楽を家で聞いている姿なんか見た事ないんだが・・・。オフクロは普通のおばさんだし・・・。

090518005_2 ガキだから、知識もないし深みもよくわからなかったが、ニューオリンズからモダンまで、JAZZと名のつく音楽はなんでも聞いた。好きが高じて、高校に入ってテナーサックスまで始めてしまった。

 サックスは、もちろんモテたかったから始めたのかもしれない。少しくらいはこれでモテた事もあるかな・・・?が、とにかく大きな音で音楽を奏でるのが楽しかった。みんなで一つの音楽を演奏する。これもホント一体感を感じていい。さらに言えば、演奏を聞いている人にもひと時の幸せを与えられる。音楽って最高だ!

090518003_2 高校一年の春、先輩から渡された一本のカセットテープ、【カリフォルニアシャワー】。これが思春期の音楽魂を一気に盛り上げた。カシオペアやスクエア等、こんな軽快なジャズフィージョンが全盛期となった時代だ。

 ナベサダ。最高に好きだった。カッコいい。JAZZにとどまらず、ボサノバからサンバまで、いやアフリカンミュージックまで取り入れ、人生をJAZZに掛けた男。

090518007_3 先週の金曜日、そんなナベサダのコンサートに初めて行ってきた。もちろん昔から行きたかった。でも田舎者だったし、ガキの頃は、ナベサダだけは特別過ぎるほど特別で、なぜが行く勇気がなかったのだ。

 感動・・・。超感動。幸せでした。

 しかし当日、三重県総合文化センターには、何故か60代70代の先輩方が多い。どうやら隣のホールで、ブルーコメッツとワイルドワンズのコンサートがあるらしい。で、ナベサダのホールに入ってみると、実はここも年配だらけ・・・。目の前には、80前くらいのおばぁちゃんが二人で座っている・・・。

 そりゃそうか・・・。ナベサダさんだって76歳なんだもん。しかし、演奏を見てもさっぱりそんな年齢は感じない。激しく動き回るようなコンサートではないけれど、エネルギッシュで軽快で、そして音に深みがある。あぁ、そんな事がわかる歳になったんだ・・・!

090518002_3 カッコイイ。こんな男になりたい~!!10代でサックス一本持って上京し、チャンスをつかみ20代でバークレー音楽院に入る。さんざん苦労もしてきたようだが、常に前向きに様々な活動を繰り返し、30代から世界の並々ならぬジャズマンやアーティスト達と演奏を繰り返してきた。

 76歳になっても、その精力は落ちない。いや、少なくとも我々には全く落ちてるようには感じられない。その瞬間々々に、どんどん人々の幸せの時間を作り出していく。

 なんか、前に働いていた会社の上司に似ているんだよね。私のこれまでの経験の中で、唯一本気で尊敬している上司に。容姿が・・・。二人とも同じように尊敬しているから似て見えるのか・・・。まぁ、その上司は、今やだたのオジサンなんだけど・・・!

 さて私の音楽人生。大学に入ってすぐにJAZZ研に入部届けを出したが、そこはあまりにもオタクの巣であった。そのため結局一度もまともに行かず、アパートでサックスの練習をしていたら、隣の部屋の先輩に怒られて、それ以降サックスに触らなくなってしまった。新品のYAMAHAのテナーが、殆ど新品のまま実家の納屋で眠っている・・・。

 人生って一回しかないんだ。本当に大好きなことはやり続けなければ。いまさら「あん時続けておけばなぁ~!」なんて通用しない。

 建物作り。商売としてやっていくには、なかなかいつも気分がイイなんて事はない。しかし、前向きに精力的に続けよう。76歳になっても、誰かに幸せの時間を与えられるかもしれない・・・ブツブツ・・・。

 

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グラナダの山奥で・・

 この間、テレビ東京系の番組「世界を変える100人の日本人!」で、100人の一人として紹介されたフランス在住で世界的バレリーナの【竹島由美子さん】。世界中のバレリーナの80%が彼女が作ったレオタードを一度は着た事がある、という。

 つい最近、名古屋の建築家で私の高校の先輩にあたるN氏に彼女の話の断片を聞いたばかりで、「なんて名前の人だったかなぁ?」なんて言っていたんだけれども、偶然にもすぐにテレビ紹介されてビックリ。こんな事もあるんだな。

 竹島さんは、本業のバレリーナの仕事の傍ら、バレリーナ自身の目線で着心地が良くておしゃれなレオタードを作って、それが世界に爆発的にヒットとしてしまったとの事。

 それらのレオタードはすべて彼女本人の手仕事で作られていた。もちろん今となっては、年間数万着の生産量となっており、現在の彼女の工房(工場)はスペイン・マドリッドにあるらしい。

090513001 もう十数年前になるけれども、私の師匠(?)の故永川玲二氏とスペインじゅうを旅している時、グラナダの山の中で、バレェシューズを作っているという日本人の方を紹介された。

 「なんでみんなスペインでバレェなんだろ?」という疑問が湧くが、まぁそりゃ知りません。偶然でしょう。

 でも実は、スペイン人の家内製手工業の腕前は素晴らしいものがあるという事実は、ヨーロッパでは結構有名なのだ。物作りといえばイタリアというイメージがあるが、それはイメージ宣伝が上手かっただけ。昔から地中海を取り巻く文化圏の人々は、手先が器用で、勤勉なのです。

090513002_3 この方の名前はもう忘れてしまった。どっかに旅の日記があるはずだから調べればわかるだろう。(仮名)小野さんとしておこう。

 小野さんも若い時にヨーロッパに渡りいろいろな苦労をされて、何かの偶然でバレリーナ達が良いシューズがなくて困っているという話から、スペインの片田舎でシューズを作ることになった。私が訪ねた当時では、ヨーロッパ中どころかアジア・日本を含む世界中に小野さんのシューズが欲しいという要望があり、輸出をしていらした。

090513003090513004 そんな小野さんには、このバレェシューズの件でいろいろ悩みがあるらしい(当時の話)。やはりそんなに儲かるものでもないし、想像以上の大変があったのでしょう。

 グラナダの山奥、シェラネバダ山中の小さな小さな村で起こした事業。それがすでにこの辺一体でもっとも大きな企業となっており、村人のほとんどが彼の工場で働き、逆に彼がこの商売をやめようと思っても、止めてしまったら村中の人々が路頭に迷う事になってしまう。

 この時代にスペインに渡った人だから、たしか彼もまた何かの芸術に対して夢と希望を持っていたんだと聞いた気がする。企業のトップになるために渡西した訳ではない。食うために頑張ったんだけれども、思わぬ方向に人生が引っ張られていった。

090513005 小野さんもこの当時アラウンド40くらいだったと思う。40歳前後ってのは、人生大変だよ。しかし、彼もまた私なぞにとっては只々尊敬してしまう人物だ。

 素晴らしいではないですか。多くの人々の幸せを作っている。消費者も、従業員も、それらの家族も。そしてそれらすべての人々に対して、大きな責任を持っている。

 「世界を変える101人の日本人!」って番組なら、必ず101人目のジャパン・オールスターズに認定されるでしょう。

 ・・・ちなみに写真に写っている車は、小野さん自身の車。ご自宅に行くのに羊の群れの中をかいくぐらなければならんのですから・・・。どれだけ田舎なんだか・・・。

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小川商店

090507001 私の秘密の店、【小川商店】。

 GWは2年に1回、志摩の海にキャンプに行っている。GWってのは、意外と志摩の海に人が少ない。穴場的な最高の場所。泳げるほど暑くはないが、十分にTシャツ1枚で散歩出来るほどである。そして、十分にビールが美味いのである。

 美味いビールには、美味い魚貝である。海に行ったら、美味い魚貝を食べたい。そんな私たちには、秘密の店がある。でも秘密なのに公開してしまう。きっとそんなに簡単には見つけられないから。

090507003_4 【小川商店】である。なんと【チューリップのお店】なのである。

 【チューリップのお店】って、全国規模なんだろうか・・・。ガキのころには、いろんな所にチューリップのお店があった。と言っても、生まれ育った市内だけしか知らないが・・・。

 そんなチューリップのお店が新興勢力【ぎゅうとら】に押されていく。牛と虎などという猛獣が、その絶対的な腕力で地域の勢力図を塗り替えていく。そしてついにチューリップのお店は、そのかわいらしいチューリップマークを完全に牛虎に食べられてしまった。それももう30年以上も昔の話だ。

090507002 【小川商店】のチューリップのお店の看板は、今だにちゃんとチューリップのお店なんだろうか。それとも、この建物が築40年とか経っていて、只々看板を付け替えていないだけなんだろうか。

 まっ、後者の確率が高いか。街では潰れた会社の看板を掛け続けるなんてありえないが、このあたりでは、まっ、これでいいんだろう。会社が潰れていようがいまいが、このお店は永遠にチューリップのお店なのだ。

 別にチューリップのお店について感慨深く書きたかったわけではなかった。我が家の美味しいキャンプである。

090507005090507004 せっかく海に行ったなら、なんとか安く魚貝が食べたい。そのためには現地調達。そこで、数年前に見つけたのがこのお店。ただの小さなスーパーである。奥の一角にある魚売り場。ホント新鮮な魚と貝を、安~く売っている。店のオジちゃんとオバちゃんも、とてもやさしい。

 今年はさらに、息子が初めての釣りで【アジ】を釣ってくれた。アジな真似をしてくれる。今年は例年になく豪勢なバーベキューだったな。ありがとう息子よ。来年はイシダイを釣ってくれ!

090507006  子供達よ。今年のキャンプは、アワビにサザエ、アジにカツオにハマチも食べたね。あっとホタテとトンボマグロもありました。素晴らしいね、美味しいね、小川商店・チューリップのお店。

 でもね子供達。実はホタテとトンボマグロは【ぎゅうとら】で買ったんだ。カップヌードルと一緒にね。まっ、【ぎゅうとら】もうまいよね。安かったし・・・。【おしん】ですから・・・。

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未知との遭遇

 家族持って、子供持って、独立して、しかしなかなか食えないで・・・それでも俺には夢がある。ドカンとデッかい夢がある。いやいや小さな夢もある・・・。

090501001_2 そんな小さな小さな夢の一つが、このオンボロバイクを直して乗ることである。

 小さな子供を3人もち、建築家なんぞを目指しているもんだから、大好きなバイクもなかなか乗れなくなった。使わないものは売ればいいんだけれど、宝物は手放せないのが男の子。

 7,8年前にナンバープレートは外し、それっきり乗らなくなってしまった愛機。でも今だに大事においてある。まぁ、錆びだらけで大事にされているとは言い難いが・・・。

090501011_2 21の時に買った【Kawasaki Eliminator750】。一部の人々には「名車」と言われた、それなりに珍しいもの。もともと北米仕様900を、当時の日本仕様にするためボアアップならぬボアダウンをして売り出したものだ。

 やっぱり900が欲しかったが、当時(20年前)でも探してもなかなか見つからず、お金もなく・・・偶然出てきた750に飛びついた。車体の大きさは同じ。翌年、北米大陸横断ツーリングをしたときに900エリミネーターに乗ったが、たしかにパワーの違いは大きいが、日本で走るには750で十分。もうそんなに危なっかしい運転もしないし・・・。

090501005_2 それでも当時まだまだ珍しかったスーパートラップのマフラーをアメリカで買って、ずいぶんカッコつけて乗り回したものだ。

 歳月が過ぎて、趣味もいろいろ増えてきて、なかなか一人で孤独に風の中をさまようという事は出来なくなったが、単車好きでなくなったわけじゃない。頑張って、金貯めて、これ直してまた乗るぞ~!

090501004_2 初めての単車は【Honda モンキー】。18の時。175cmで乗っている姿はホント、ミニチュアバイクだったが、とても面白かった。(これも今だに持っている)

 中免とってすぐにオフローダー【Kawasaki KLR】。決してエンデューロ・ツアラーだったわけでなく、オフロードでオンロードで、頭カラッポだった私は、よく走った。よくコケた。

090501003_3090501002_3 アメリカでは、アラスカ・カナダを周った時に、【Suzuki サベージ650】という、単気筒で650ccというアホみたいなバイクに乗った。最高の音。その後、【Kawasaki KZ650 通称ザッパー】。これこそ本当の名車。すでに決して乗り心地の良いバイクではなかったが、まさに男のバイク!

090501007090501006_2 そして北米大陸往復横断旅行の時は、真友Kと二人で【エリミネイター900】を2台で並走した。日本国内よりも、アメリカで伝説と言われたバイクだ。アメリカはハーレーばかりじゃない。現地の若者の目を釘付けにしたもんだ!!(と、思っている・・・)

 そういえば、この写真に出てくる変な形の山。ワイオミングの中にある、デビルスタワーという山だ。

090501008  そう、あのスピルバーグの名画【未知との遭遇】に出てきたあの山だ。って、そんな映画知っている人ももう少ないか・・・。

 とまれ、今日のお話は単車自慢。でも今は、乗る単車がない。ヒマもない。金もない。がんばれ、目標は定まった。あとは前進あるのみである。マルチャ!!(スペイン語で「進め」という意味・・) 進め!進め!若者達!恐れるな!新しい世界を見よ!未知との遭遇だ!!

 ブツブツ・・・!

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