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2008年1月の2件の記事

は、楽じゃない!!

080129006 いきなりストーブに薪を突っ込んでマッチで火を点けたって、そう簡単には火は点かない。新聞紙をやわらかく丸め、使用済み割り箸を数本並べたら、その上に小枝や細く割った板を空気が通り易いように組む。新聞紙に火を点け、しばらくして細めの薪から入れていく。

080129007 着火材としては、割り箸が最高。いろんな人に使用済みの割り箸ももらえないか聞いている。エコだね。割り箸ばかり大量に使えないので、手ごろな板を細く割っておくのも【父】のお仕事。着火材には柔らかくて火点きが良く、温度が高くなる割り箸やそこらへんの【板】みないな木材がいい。ウチの場合、実家のお向かいの息子さんが設備屋さんで、エアコンの梱包に使われる板を、そこのお父さんが釘を抜いてちょうどいい大きさに切って届けてくれる。本当に親切な方です。その板を暇な時にコマメに細く割る。いや、暇な日は少ないので、忙しい日々の合間をぬって割る。

 週に一度か2週に一度は【灰かき】をする。よく乾燥している薪なら灰が少ない。でも出る。灰は庭にまく。肥料になる。まだ捨てた事がない。エコです。薪ストーブ生活にとって灰かきと耐火ガラスの掃除はとても重要。灰が全くないと薪が燃えにくいが、灰がいっぱいだとこれも効率が悪くなる。それに、ガラスが煤で真っ黒じゃ、せっかくの薪ストーブも面白くない。

 煙突掃除は年一回。あと、2,3年に一回は扉などのガスケットの交換も・・・。

 このように、薪ストーブというのはなかなか手の掛かる奴だ。でも我が家では、この薪ストーブが生活の中心になっている。

080129008 朝5時半、部屋の中心に置かれている薪ストーブに火を入れるところから我が家の一日が始まる。すぐヤカンを掛けて湯を沸かしたりスープ等を温めたり。後から起きてくる子供達もストーブの周りに集まる。乾ききっていない洗濯物も、周囲においてある子供対策用の鉄柵の上で、朝食が終わるころには乾いている。冬の煮物料理は必ず薪ストーブの上で。焼き芋だって簡単。夫婦の会話も薪ストーブから始まる。火の加減はどう?灰の量は?幼い子供達の家の中でのルールも自然に決まる。ストーブの前で暴れたり走ったりしてはいけない。実際に火がそこにあるから、いちいち教えなくたってわかる。夜遅く電気を消して、揺れる炎の明かりだけがゆらゆらと部屋を照らす。酒も旨い。真っ赤に燃える炭をつつく。顔だけが熱い。なんか楽しい。

 薪ストーブは、【父】の仕事が多い。チェンソーや斧を振り回すのは、普通お母さんの仕事というわけにはいかない。(我が家では妻も斧を振り上げ、薪割りをするが・・・)父の仕事には危険と重労働が付きまとう。小さな子供達では、重たい斧を持ち上げることさえ出来ない。馬鹿には出来ない父の仕事を、子供達はずっと見ている。

 生活の中で妻の仕事は山のようにあるが、一連の薪ストーブの仕事に関しては、一目置いてくれる。この【父の仕事】のことで、いつも会話をしている。来年用の薪はどうする?どこどこで薪がもらえそうだ。いつ取りに行く?夏の薪割りで汗だくになったあと、ゴクロウサンと言ってくれる。

080129009 木をずっと触っている。意識を持って【木】を触らない日はない。当たり前だが、木は種類によって全く違う。硬さも肌触りも、割る時の感覚も。もちろん木目も、色艶も。山から取ってきた木にいちいち名前が書いてあるわけではないが、木の事が少しずつ肌でわかっていく気がする。木の家が好きだと言うが、木の何が好きなのか・・・。

 やめられない趣味だね。【覚悟】と【根性】と【好き】があれば、こんな面白い趣味はないな。独身時代はバイクも旅行も好きだった。スポーツもよくやった。家族を持つと、なかなかうまく両立できない。この歳になって環境が変わって、家族を守るという仕事、幸せにするという仕事とうまく共存できる趣味を持てた感じ。楽しいですわ。そんで、これをやめてしまったら、家族が寒いもんね。責任重大ですわ。

080129010 薪ストーブ好きを吹聴していたら、この間、薪じゃなくて薪ストーブそのものをくれた人がいる。ダルマです。こりゃ、うれしい。

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薪ストーブの生活

080129001_2 我が家の薪小屋に命が戻った。金がなくても何とかなるが、冬に薪がなくなると不安で仕方がない、なんていう言葉があるらしいが、全くその通りだわ。今年は何とか余裕があるな、なんて思っていたら大間違いであった。薪ストーブ暦2年目。まだまだ新人です。必要な薪の量がわからない。用意しておいた薪は2月中ごろにはなくなってしまうとわかって、この間、山へ薪取りに行った。

 業者さんに薪を売ってもらうんじゃ面白くない。せっかく【薪ストーブ】という暖房を選んだんだから、【タダ】で手に入れないと・・・、というのが我が家のコンセプト。少なくとも2シーズン目の今日までは、【タダ】の薪を燃やしてまいりました。

080129002  いつもいろんな人に聞いている。薪ありませんか?不思議な顔をする。まぁ、あんまり普通の人は持ってないわな。最近の建築雑誌に出てくるカッコいいお家には、必ずといっていいほど薪ストーブが置いてあるが、本当に薪ストーブ生活を実行するのは、容易ではない。【覚悟】と【根性】と【好き】が必要なんだ。カッコだけの薪ストーブなんて許されない!

 まず薪を手に入れるところから大変。前記の通り、なかなか町の人に聞いても持っていない。山持ちの人なんか苦労せずに手に入るんだろうね。いやいやそうでもない・・・。【木】はイコール【燃料としての薪】ではないのだ。

080129003  まず、地面から生えている原木を倒さねばなるまい。原木を倒すというのは、それなりに大変である。根元をチェンソーで切ったからって、バサッと木が倒れてくれる訳でもない。枝打ちをしないと俺の欲しい幹の部分は地面までやって来てくれない。下手な枝打ちで何百キロもある原木が足の上にドッと落ちて来てもらっても困る。ケガします。使い慣れないチェンソーを振り回しながら、倒れきらない木によじ登るのも恐怖・・・。

080129004  やっと枝が取り払われた原木をチェンソーで適当な長さに切って軽トラに積み込む。積み込むたって、生木は重いからね。生でなくても重いけど。老体…いや中年体、腰痛と戦う・・・。

 ウチに持ってきた生木はすぐに薪割りをしたいところだけれど、一日でそんなにやっていたら腰がもたない。数日たって腰痛が少し取れたころ、丸ノコで我が家のストーブに入る大きさに切る。チェンソーは住宅街ではうるさ過ぎて使いづらい。カットの大きさは、ウチの場合40cm前後。

 それから薪割り。住宅街の真ん中で斧を振り回す。作業中は目を守るためにもサングラスを掛けているし、ヒゲ面の日も多いので、誰かが通報していないか気になる・・・。生木は簡単に割れる。木は乾燥すると強くなる。だから先に割ってから薪棚に並べる。

080129005  薪棚に並べるのは乾燥させるのが目的だから、積むというより、並べるという程度に気を使う。毎日20~30本くらい燃やすのかな。2,3日に一回60~90本を薪棚から薪ストーブの近くまで運んで積んでおく。これを忘れると、冬の早朝、寒くて眠くて仕方がない時に、寝巻き姿で薪棚まで数十本の薪を取りに行かねばならなくなってしまう。

 長くなったので、次回に分けよう。

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