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また明日!

071105001 一つ大変な現場を終わらせた。K百貨店の改装工事。今回の仕事は現場監督。2ヶ月以上あったはずの工期が、結果的には半分の一ヶ月に。誰もが、クライアントや我々自身までも無理だと言いはじめていた工事だったが、最終的には何とか納めた。ほんとにスゴイ。俺がすごいんじゃなくて、一つ一つの作業をやり続け、やり遂げた職人さん達がすごかった。目標をもって絶対にやるんだ、終わらせるんだという気迫が、すごいね、日本人・・・!

 マラガにいた時、フランシスコから車を買った。日本でもシアトルにいた時も、車関係の手続きは自分でやったから、今回も自分でやろっと!まぁ、フランに助けてもらいながらいろいろ作業。

 住民票が必要。学生ビザでアパート暮らしだったから、市民センターみたいなところで新規に登録申請。

 仕事が遅いスペイン人・・・・もとい・・・・仕事を焦らないスペイン人ですから、市民センターはいつも長蛇の列。何分並んだだろうか・・・。1時間以上は経ったかな。フランにいろいろ教えてもらったとは言え、まだスペイン語はあんまりわからん。でもなんとか書類をもらって、書き方も教えてもらった。辞書と格闘して書き込んで、やっと提出。そしたら、【Hasta Man~ana】(アスタ・マニャーナ また明日)って言われた・・・・・。つまり、また明日来いって・・・。なんだせっかく苦労して書き込んだのに、住民票、今くれないのか。こんなの即日交付だろう、普通!

 翌日、また並んだ。市民センター。カウンターの向こうの人たちは、全然忙しそうに見えません。自分の仕事をやっているんだから、人の都合で忙しくする必要はないって感じ。田舎ですから、いまだにタバコを吸いながらお仕事をされている方もいらっしゃる。でも以外に、カウンターの外、つまり待たされている方は、ブツブツと文句を言っている。待つのは嫌なんです、スペイン人。

 以前、銀行でこんなことがあった。

 治安があまり良くないから、地方の小さな支店と言えども、中に入るためには2重の重厚な扉を越えなければならない。この辺は、やはり日本と違い緊張感がある。この扉、中の従業員か警備員がこちらの様子をチェックして初めて開かれる。あやしい人間は、中に入ることさえ出来ない。

071105002 小さな支店だから、入出金が出来る窓口は一つしかない。分厚い強化ガラスの向こうにいつもオネエチャンが座っている。ここもいつも並ばされる。窓口が一つしかないんだから仕方がないか・・・。でも今日はオネエチャンがいない。強化ガラスの向こうには、誰も座っていない椅子がポツン・・・。お客さんは並んでいる。

 10分くらい経ったろうか、コーヒーカップを持ってオネエチャンが帰ってきた。

 ちょっと休憩してコーヒーを飲むことをCaferito(カフェリート)という。実はオネエチャン、カフェリートに行ってました・・・・客を置いて・・・・・。

 朝仕事に出てきてから、カバンをおいて近所のバルにカフェを飲みに行くんだ、この国では・・・。コーヒーを飲むのは仕事上とても大事なことで、当然の権利なんだ。朝、時間までに会社に行くのは当然だけど、会社に着いてからバルへ行って、カフェオレとチューロス。これも当然、仕事の一つ。自分の仕事を全うしているんだから、誰に遠慮をすることもない。

 その銀行、他にも従業員はいるんですが、彼らも各々【自分の仕事】を全うしています。だから窓口には来ません。

 その後オネエチャンは、コーヒーを飲みながら、タバコもくわえて、平然と業務に戻りました。

 市民センターに戻ります。待って待って、俺の順番。昨日の事を説明して、昨日提出した書類を奥から持ってきてもらって、そしたら「ココが書いてないね」って言われた。だからすぐに書いた。そんで再度提出したら、やさしそうな担当者で、ニコって笑ってくれて、「アスタマニャーナ!」って言われた。

 また明日来い?・・・だと・・・?なんで昨日みてくれんのだ?

071105003 結局住民票が手に入ったのは、この二日後だったかな。彼らとは、時間の感覚の種類が違うみたいです。でもこの感覚が、長くスペインに暮らしてみると大事になってくる。あの土地での生きるリズムが見えてくる。

 長くなったので、続きは後日・・・。

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03.スペイン大好きブツブツ」カテゴリの記事