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目玉揚げ

 目玉焼きが食べたかった。彼らは【焼く】という事を知らない。油入れすぎだって!たっぷりの、たっぷりの、ホントにたっぷりの新鮮なオリーブオイルの上で、俺が頼んだ玉子が泳いでいた。

070902001 乾燥した大地には、ただ一面オリーブ畑が広がっている。映画で見るアメリカやメキシコの乾ききった地平線の姿と違い、スペインのそれはいくつもの丘が連続し、単調なオリーブ畑になんだか小気味良いリズムをつけている。でもそれを見た日本人の多くは、なぜが【いがぐり頭のドアップ!】を思い出す。 わかる人はわかるとおもう・・・。

 暑い。けっこう一生懸命働くスペイン人だが、昼の暑さは40度を超え、その中での作業は体力を異常に消耗させる。そんな時、身体にエネルギーを与えるのがオリーブオイルとニンニク、そしてワイン。これが旨いんだ。疲れが取れるし、エネルギーが沸いてくる。世の中うまく出来てるもんで、過酷な条件で農作物を作っているが、やっぱりそこで獲れたもんで作った料理が、そこでは一番旨いし、一番身体に適している。

070902002 だから、おそらくそれが正しい作り方なんだろう。どんな料理にも、まずはたっぷりのオリーブオイル。【焼く】という漢字から俺が連想する油の量とずいぶん違うんで、一瞬目が丸くなる。まぁ、今食ったら【メタボ】だな。

 アンダルシアの暑さの中で、例えば【miga(ミガ)】なんて料理は、パンを小さくちぎって揚げ炒めるだけ。マラガの田舎の小さな白い村て食べた【miga】は、例の【目玉揚げ】の上にたっぷりのmigaがふり掛けられていた。おまけに隣にチョリソ(サラミ)が置いてあった・・・・・。しかし、一緒に飲んだ冷た~いドライな白ワインとの取り合いが最高で、忘れられない。うまかった。ホント!052_2

 地中海の建物を日本に持ち帰ったら日本人にウケルだろう、儲かるだろうと思って渡西した。でも、すぐにわかった。その土地にはその土地の文化がある。歴史があり、習慣があり、理由がある。建築は文化の鏡のようなもの。映るものがないなら、その鏡は存在出来ないわ。それからは、スペイン文化の中身を勉強をした。というか、遊んだ。どっぷりスペインに浸かってみた。そりゃやっぱり、楽しかった。最高でした!

 さて私は日本人。そして日本在住、四日市在住だ。これからは、もっともっとこの街を勉強させてもらいます。

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